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テーマ曲でます~?(笑)

内容があまりにもアレなのでサイト本に収録するのを取りやめたお話。
本のために書き下ろした5期なのですが、鬼猫ていうよりなんだろうなぁ~…黒猫(攻めが猫っぽいので猫黒?)チックな、でもベースはきっと鬼猫なんだぞって話。「月下酔宴~あの子のやさしさ」の後日談。
フラグ的には
鬼→→→→←猫(→)←黒
とかいう、訳わからん。

サイトで更新しようとも一瞬考えたのですが……色々考えて止めたです。


ということで、今日のボツ!
タイトルすら無いのです~~~アッハッハー
(あまりにも更新らしい更新してないとよろしくないだろうとかいう姑息なブログ更新爆)


 木漏れ日が作る緑色の光の模様が浮かび上がる小径を、まるで鈴の音が聞こえてきそうなほどの軽やかさでネコ娘が走っていた。やや上気させた頬の彼女が向かう先はツリーハウス。鬼太郎の家である。アルバイトから戻ってきた横丁で住人たちから聞いた、ツリーハウスへの来訪客の話は、ネコ娘を一気に高揚させた。
 いてもたってもいられない。
 形の良い足は気持ちが急くままに動き、跳ねる。小径を走り角を曲がり、少しだけ坂を登るといきなり視界が開け、見えてきた。
 ツリーハウスから楽しげな気配が感じられる。自然とネコ娘にも笑が広がり、彼女はツリーハウスの梯子を軽々と登った。


「鬼太郎!」
 明るい声が簾を上げて入ってきた。鬼太郎が顔を上げるとネコ娘が満面の笑みで立っている。感情をストレートに表現してくるのは彼女の美点でもあろう。鬼太郎はそれを見て苦笑する。が、胸の内は何故か彼女を迎え入れるのにそぐわない苦さが生まれていた。
「いらっしゃい、ネコ娘」
 そう言いながらいつもの自制心で笑顔を作ると、ネコ娘はちゃぶ台の上に山となっている御手洗団子を美味しそうに頬張る目玉親父に挨拶をしてから、鬼太郎の隣に腰を下ろした。ほんわりと甘い香りがするのは彼女のバイト先の匂いだろうか。肩をすくめてはにかみながらネコ娘は鬼太郎を見、視線をちゃぶ台をはさんだ向こうに向けた。
 部屋の中、我が家のようにくつろいでいるのは蒼坊主。そして、その隣で姿勢を正し、決して形の崩れない整った挙止を保っているのは黒鴉であった。
 ネコ娘は黒鴉を見ていた。
 とても嬉しそうな顔をしていた。
「黒鴉さん」
「ご無沙汰しております、ネコ娘殿」
 黒鴉が慇懃に頭を下げる。ネコ娘も慌てて頭を下げた。
 ――まるで安っぽい見合いの席みたいだ。
 そうおもってから己の思考の剣呑さに気付いた鬼太郎は、しかしあえて感情を無視をした。
「蒼よ、これは美味い菓子じゃのぉ」
「そうだろ。これは飛騨の朝市で手に入れた御手洗だぜ、親父さん」
 鬼太郎の不機嫌さを感じないではおられない父と兄やは何とか場を和ませようとする。……しかし、蒼坊主にしてみればこれは実に興味深いケースでもあった。
 飛騨に行った折、黒鴉と冗談で言っていた鬼太郎の悋気が見れるかもしれない。
「あ、それ」
 頭を上げたネコ娘が黒鴉の首に巻かれているものを見て、目を丸くした。黒鴉がはにかむ。自らの首に巻いてるものを大切に優しく撫でた。
 それは、黒鴉の翼を連想させるような光沢のある黒い布であった。ネコ娘が贈ったストールである。彼はそれを無造作にくるくると巻いていた。
「とても温かくて大変重宝しておりますよ、ネコ娘殿」
「本当? 嬉しいっ」
 黒鴉の一言に両手を合わせて花のようにわらうネコ娘に、鬼太郎は表情筋をこわばらせた。
「何と。ネコ娘や、黒鴉に襟巻を贈ったのか?」
 目玉親父が驚きを口にする。
「ヤダ、親父さん。襟巻じゃなくてストールっていうのよ」
 ネコ娘は否定しない。
 それが、その事実が、妙に気分を悪くさせる。
 黒鴉が不器用にもただ首に巻き付けただけの布を見て、誰が、それもネコ娘の好意から贈られてきたものだとおもうものか。
「……そういう巻き方もそれなりに素敵なんだけどね」
 苦笑したネコ娘が席を立った。鬼太郎の隣から黒鴉の隣へ。彼女の甘い香りがかすんで消えた。今はその香り、黒鴉の隣にある。
 黒鴉の目が大きく見開かれた。さっと頬に朱が走った。黒鴉の首元に小さくて白いネコ娘の手が添えられる。ネコ娘はストールを外した。そして、一度それを広げると器用に黒鴉の肩に巻き付けた。右肩から左肩、そして首周りにも布を出し、最後に端を背中にながした。
「ん。これでいい」
 出来栄えに満足したネコ娘が、ひとつ大きく頷いた。そこにはまるで人間の娘たちが読むファッション雑誌に登場しそうな美形モデルスタイルの黒鴉がいた。呆然としていた。黒鴉は硬直している。息をしていない。何という奥手で、天然記念物的な純真さ――自分には無いまぶしいような何かに、鬼太郎は内心自嘲する。
「黒鴉……さん?」
 全く身動きをしない黒鴉をネコ娘は不審におもい、下から覗き込んだ。蒼坊主が何食わぬ顔で黒鴉の背中をおもいっきり叩いた。ぼすっと鈍い音が黒鴉伝いに響くと、ようやく我に返った黒鴉が、息をした。
「あ、ああ成程。こういう巻き方をすればいいのですね、よくわかりました」
 ふわふわしたしゃべり方。動揺を隠しきれていない黒鴉が半身ネコ娘から退いた。齢三千歳の男がまるで思春期純情少年のように見えた。面白い。
「本当に?」
 ネコ娘にもそれが感じられたのか、くすくすと笑いながら黒鴉を見て、おもむろに黒鴉に巻き付けたストールを外した。黒鴉が止める間もなく瞠目する中、ネコ娘は外したそれを黒鴉に手渡した。
「はい。じゃ、自分で巻いてみて」
「え、それは……」
「だって、よくわかったって言っても、本当に自分で巻けなきゃ意味ないし」
 ひどく困った様子でありながらも満更ではなさそうな黒鴉と楽しそうなネコ娘のやりとりは、傍から見ていると付き合い始めたばかりの恋人同士だ。
 そんなのは――よそで、やれ。
 不意に腹の中の蛇が鎌首をもたげた感覚が鬼太郎の身の裡から湧き出てきた。ことさら無表情を装うが、ちゃぶ台の下で見えない膝の上にある握りこぶしの関節が白くなっている。隠しているつもりがだだ漏れの剣呑な妖気に目玉親父はギョッとなり蒼坊主も驚いた。普段なら些細な気配にも敏感な黒鴉はネコ娘のとのやりとりに全神経を使って気が付かない。
「何? どうしたの鬼太郎」
 さすがに背後の不穏さを気付かないではいられないネコ娘が、鬼太郎を振り向いた。黒鴉も鬼太郎の不穏さを感じた。眉間にしわこそよせたが、彼は何も言わなかった。
 鬼太郎のそれは明らかに険悪であったが、しかし鬼太郎はそこで我に返る客観性を持っていた。
 気付かれてはいけない。気付かされてはいけないんだ。
 だだ漏れの剣呑さを瞬時に収め、鬼太郎は苦笑した。
「茶請けが無くなりそうですね。撲、ちょっと小豆洗いの店に行ってきます」
 鬼太郎はそう言うがすぐ立ち上がり、ネコ娘たちの視線を避けるように不自然にならない程度に俯いて部屋を出た。
「――まだ団子はいっぱいあるのにの」
 ぽつりと目玉親父が言う。鬼太郎の言う通りちゃぶ台の上に御手洗団子は残り一本くらいであったが、ちゃぶ台の下にはもうひと箱残っていた。
「鬼太郎殿」
 何かをおもいついた黒鴉が席を立とうとする。蒼坊主がそれを止めた。訝しげな目で己を見てくる黒鴉に、蒼坊主は言った。
「お前が行ったら火に油だ」
 息を呑んだ黒鴉の肩を軽く叩くと、蒼坊主は膝に手をつき億劫そうに立ち上がった。
「我儘なおとーとは手が焼けるってね」
 にやりと口角を上げて笑うと、のんびりと部屋を出た。
「……浮かれてしまいまいした」
「気にするでない。たまにはいい薬じゃ。あとは蒼に任せておけ」
 頭を下げる黒鴉に、目玉親父は苦笑した。
「ねぇ何のこと? 鬼太郎何かあったの?」
 ――唯一、この場で現状理解が出来なかったものは約ひとり。ネコ娘は周囲の不自然さに眉根を寄せる。鬼太郎がさっさと部屋を出て行った理由も、蒼坊主が言う我儘なおとーとも、目玉親父が言ういい薬の意味も、ネコ娘には想像の範疇を超えている。よもや、鬼太郎が嫉妬故の剣呑さに家を出たとは、普段のことからして想像出来ない。
 やれやれ。鬼太郎殿もそうとう自儘であるがネコ娘殿もこの天然ぶりだ。これでは――進まぬ訳だ。
 フウッと息をつき、窓から見える景色に黒鴉は目をやる。
 いい天気であった。

一応fin 


 この続きもあるんですが、簡単に言うと蒼坊主が幻術を駆使して鬼太郎を精神的に追い込んでお仕置きして(エロ要素じゃないよ念のため!)、鬼太郎に自覚を促すという話www
イタイわこれは(´Д` ;)
だから、ボツなのです~_(:3 」∠)_

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サイト本お品書きでございます

どうでもいいはなし2

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